【制服×SDGs】全国の学校取り組み事例をご紹介|1800校へ実施のアンケート結果

先生向け

SDGsは2015年9月の国連総会で採択された2030年までの具体的行動指針であり、国際社会共通の目標です。

地球社会全体が協力して解決すべき17のグローバル目標と169の具体的なターゲット(達成基準)が設定され、持続可能な社会を生きる子供たちの学ぶ力を育むために、昨今多くの学校がこのSDGsに関わる教育を取り入れています。

しかしながら、

「SDGsを校内教育にどのように取り入れたらいいのか」

「他校はどんな取り組みをしているのか」

といったように、悩まれている先生方もまだまだ多いのではないでしょうか。

今回トンボでは全国の中学校・高等学校へアンケート送付を行い、各学校での取り組みの状況や事例を調査。

回答をお寄せいただいた1800校以上の状況やリアルな取り組みについてアンケート結果をご紹介します。

アンケート結果紹介

Q1.SDGs(持続可能な開発目標)について取り組まれていることや話題に上がったことがありますか?

中学・高校とも「よく話題になる」が昨年より5ポイント程度減少。

これはSDGsの浸透が進み、特別に意識されるものではなくごく当たり前のものとして捉えられるものになっていると推察できます。

Q2.LGBTQ(性的少数者を表す言葉)について、制服で取り組まれていることがあればお聞かせください。

具体的なLGBTQへの取り組みについては約70%の学校様が回答を寄せてくださいました。

その中から一部をご紹介します。

中学校での取り組み事例(一部)

  • 男子服・女子服の呼称をなくしてA型・B型とし、自由選択制にした。(北海道)

  • 男女別の指定ではなく、学生服タイプ・セーラー服タイプ・スラックス、ブレザータイプからの選択制にしている(静岡県)

  • 女子の丸襟ブラウスを廃止し、角襟のワイシャツに統一(兵庫県)

  • 月に2回、「オウンクローズデイ」を設け、学習に支障のない範囲で自由な服装を着ることを生徒会が中心となって取り組んでいる。(宮城県)

  • 多様性に配慮した制服を生徒会が主導で検討してきました。(東京都)

  • 服装に加え、不必要な男女の区分(係活動や委員会、生徒会の役割等あらゆる面において)を徹底的になくし、学習や研修を通して生徒及び、職員の啓発を行っている。

  • 男女混合名簿も定着し、教室内や整列時の並び方についても男女の区分を一切なくしている。(静岡県)

高校での取り組み事例(一部)

  • 「フリードレス」という私服も制服も許可する服装指導を行っているので、自分で選択して、服装を選んでいる。そのため、女子もパンツルックで登校している。男子のスカート希望者はいまのところいない。(岡山県)

  • 全員原則パンツスタイル。希望者は自前のスカート着用も可能。(香川県)

  • LGBTQとして取り組んでいるとは対外的には言っていないが、防犯・防寒のためとして女子生徒のスラックスを導入。それに合わせて、女子のネクタイも導入。コートは両側からの合わせが可能なピーコートも認めた。(茨城県)

  • 男女別の規定を廃止し、3タイプ(黒学生服、ジャケット+スカート、ジャケット+スラックス)のどのタイプを着用しても良いとした。(青森県)

  • ​​シャツ、ネクタイ、靴下の男女による色分けを廃止した。(徳島県)

  • 全面的にLGBTQ対策とは打ち出しておらず、女子制服の防寒対策として、スラックス・スカートの選択制を採用している。(兵庫県)

トンボのジェンダーレス制服への考え方

トンボでは「自分らしく着る」「自分らしく学ぶ」をキーワードに、性の多様性に対応しつつ、全ての生徒にとって着心地と心地(気持ち)が良いものを提供することが制服メーカーの使命と考えています。

Q3.制服のリサイクル活動をしていますか?

中学校は約30%程度、高校は約10%の学校でPTAによるリサイクルが行われていました。

その他としては、学校・生徒会や自治体・社会福祉協議会・NPOでのリサイクルや兄弟姉妹・知人間での譲渡が多く、中には制服更新やPTAの解散、コロナ禍を機にリサイクルを行わなくなったという回答も見られました。

取り組み事例(一部)

  • 卒業する3年生向けに寄贈依頼のプリントを配布している。(北海道/中学校)

  • 制服バンクを立ち上げ、転校生や入試時にサイズの合わなくなった生徒への貸し出しを行っている(宮城県/中学校)

  • PTAがなくなり、担当してくれる方がいなくなったことと、変更して間がないので、現在はとりやめている。リサイクル引き取りなどを行う業者があれば助かる。(兵庫県/中学校)

  • 以前はリサイクルしていたがコロナ禍以降はできていない。(兵庫県/中学校)

  • 生徒個人間での「お譲り」はあるようですが、学校で主導・案内などはしていません。(福岡県/高校)

  • 課題研究の一環として、特定の学科で回収を啓発しています。(徳島県/高校)

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は2025年1月〜2月にかけてトンボが実施した全国の中学校・高等学校への制服に関する意識調査の結果から、【制服×SDGs】に関する内容をご紹介しました。

学校教育の場や、制服制定に関する場でのSDGsの関わりについて、全国の事例や動向が新しい気づきや取り組みのきっかけになれば幸いです。

トンボのSDGsの取り組みについては以下リンクよりご覧ください。

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