トンボでは定期的に学校様へ制服リニューアルに関する取材を実施し、制服を通して学校の未来を見つめる先生・生徒向け情報誌「SCHOOLER REPORT View 」(スクーラーレポートビュー)を定期発刊しています。
今回はそのスクーラーレポートビューから、2025年に取材させていただいた金光学園中学・高等学校様の生徒を主体とした学校制服のリニューアルについてご紹介いたします。
|岡山県浅口市
金光学園中学・高等学校
1894年に創立された金光学園は、金光教の精神を基盤に「学徳体」一本の全人教育を行う中高一貫校として歩んでこられました。長い歴史の中で、勉学と部活動の両立を重視し、生徒の自主性や多様な個性を尊重する校風が根付いています。伝統ある金光学園が、制服リニューアルを決断した背景や、そこに込めた先生方の想いについて取材しました。
※本記事は2025年11月にトンボが発刊した、制服を通して学校の未来を見つめる先生・生徒向け情報誌「SCHOOLER REPORT View Vol.03」に含まれる学校取材をWEB版としてアーカイブ掲載したものであり、掲載内容は2025年当時の内容です。
伝統とこれからを紡ぐ制服リニューアル
時代の声に後押しされ、伝統ある制服のリニューアルを検討。
制服は在校生や卒業生にとって、大切な想い出です。一方で、生徒や職員、保護者の方々からは、「130周年を機にそろそろリニューアルを検討してもいいのではないか」という声が上がってきました。近年は紺色のブレザーを制服にする学校が増えており、他校と区別がつきにくくなっていたことも事実でした。
なにより、主体性を大切にする本校において、生徒からの「制服を変えたい」という意見は尊重すべきものです。そうした背景を踏まえ、本校では制服リニューアルの検討をはじめました。
伝統と革新。その両方を、一つの制服に込めて。
制服リニューアルのコンセプトは「伝統を引き継ぎ、新たなスタートへ」です。
歴史や伝統を重じるということはとても大切なことですが、それだけにとらわれずに、時代の流れを読み、新しいことに挑戦するという想いを込めて生徒たちが考えました。
まずジャケットは金光学園をイメージさせる落ち着いたエンジ色の2つボタンにしています。エンジ色というのは、過去の制服にも使用されていたカラーで、エンジ色を基調にすることで“伝統を引き継ぐ”という点を表現しました。
シャツは清涼感があり、ジャケットのエンジ色を引き立たせる白色を採用。ネクタイとリボンはエンジ色をベースに白ラインを施すことで、首元にアクセントを持たせています。
また、スラックスはグレーをベースにさりげないエンジ色のチェック柄に。
スカートには、今回のリニューアルで一から制作した金光学園オリジナルタータンを採用しました。このタータンには、エンジ・紺・ゴールド・ブルー・白の5色を使用。エンジと紺は金光学園そのものを、ゴールドは伝統を、ブルーはモダンな爽やかさを、白は清らかさや純粋さを表現しています。
まさに、金光学園にとって“新しいスタート”の象徴です。この制服を着ているのはまだ新入生の中学1年生だけ※2025年取材当時ですが、着ている生徒はとても喜んでくれています。
卒業生や保護者の方々からも、金光学園らしさを感じられるとても良い制服だという声が多数届きました。制服をリニューアルすることで、新しい風が校内に舞い込んだようにも思います。いずれ、この制服を着たいという想いをもって本校に入学する人も増えてくれるのではないでしょうか。
金光学園中学・高等学校の制服デザイン

制服リニューアルを生徒の自主性を育む、一つの良い経験に。
せっかくならこの機会を生徒の自主性を育む、学の場にしたいと思いました。自分たちで考えて、最後まで作り上げるという経験をさせてあげたかったんです。そこで、制服検討委員会を発足し、有志で参加者を集めました。
トンボさんにも月1回の会議に参加してもらい、進行をサポートいただくことに。
制服の方向性を決める際には、学校の特徴や魅力についてそれぞれが話し合う中で、自分たちの学校の良さを改めて見つめる大変良い機会となりました。
制服の候補案が絞り込まれたのは、委員会の立ち上げから約2年後です。実は検討が進む中で、「本当に制服をリニューアルするべきか」という声が教員から上がったこともあります。
その時、委員長を務める生徒が全職員の前で制服を変える意義やこれまでの想いについてプレゼンをしたんです。その結果、教員にしっかり想いが伝わり、無事に制服リニューアルを勧められることになりました。
今振り返ると生徒たちにとっては、一つのことをやり遂げる貴重な経験になったと思います。紆余曲折ありましたが、最終的にはコンセプトとして掲げた「伝統を引き継ぎ、新たなスタートへ」に沿う制服に仕上がりました。
この一大プロジェクトに関わった生徒たちは、この経験が大きな自身になっているようです。学校にとっても、生徒にとっても、未来に向けて本当に大きな一歩となりました。
この制服に見合う生徒、学校を、これからも作っていければと思います。

SCHOOLER REPORT View
トンボでは、今回ご紹介した金光学園中学・高等学校様の制服リニューアルに関する学校取材はもちろん、トレンドや社会状況に合わせた【最新の気になる】制服事情が掲載された情報冊子を先生向けにご用意しています。
※本記事は2025年11月にトンボが発刊した、制服を通して学校の未来を見つめる先生・生徒向け情報誌「SCHOOLER REPORT View Vol.03」に含まれる学校取材をWEB版としてアーカイブ掲載したものであり、掲載内容は2025年当時の内容です。



