審査していただいた先生方

トンボ絵画コンクール最終審査会 総評

「WE LOVE トンボ」絵画コンクールは第31回を迎え、今回初めて審査委員長を務めることになりました。今回も全国から14万点以上もの応募作品が集まり、子どもたちの熱心な取り組みに感銘を受けました。

今年はオリンピックなどの楽しいイベントもありましたが、国内はもとより世界中の人々が心を痛める出来事が多かったのも実情です。そんな中、コンクールに寄せられた作品を見ていると、日本の子どもたちは平和な環境の中で衣食足りた平穏な生活をしていると感じ、ありがたいことだと思います。
しかしながら、この満ち足りた環境の中から生まれた作品には、全体的に生々した自然の要素があまり感じられなかったような印象も同時に受けました。技術が上手であっても、生態写真の模写のような絵になってしまったのでは物足りません。色彩や構図の創意工夫以前に、まず自分の中で自然や生き物に対する思いを突き詰めることが大切だと思います。日本には古来より昆虫文化というものがあり、唱歌に歌われたり日用品の図案になっています。大切にしていきたい感性です。

今回、鉄道とトンボを組み合わせた作品がいくつかあり、「虫鉄」という新しいジャンルが生まれたことも面白かったです。これからはもっと自然の中で、実際にトンボを見る機会が増えることを願ってやみません。

奥本 大三郎さん
審査委員長
作家・ファーブル昆虫館 館長
奥本 大三郎さん

トンボ絵画コンクール最終審査会 総評
  • 奥本 大三郎さん 作家、ファーブル昆虫館館長
  • 遠藤 友麗さん 日本感性教育学会会長
  • 東良 雅人さん 文部科学省初等中等教育局
  • 稲村 徹さん 環境省自然環境局
  • 本郷 寛さん 東京藝術大学教授
  • 栗山 広直さん 埼玉県立岩槻高等校長
  • 岩崎 知美さん 川崎市総合教育センター指導主事
  • 竹内 とも子さん 東京都千代田区立九段小学校指導教諭
  • 喜多 英人さん 日本トンボ学会編集幹事
  • 新沼 光太郎さん 公益社団法人トンボと自然を考える会理事
  • 近藤 知之さん 株式会社トンボ代表取締役社長
  • 倉持 裕和さん 朝日新聞社CSR推進部次長
  • 松本 宏樹さん 朝日学生新聞社編集長(順不同)